粉末緑茶のカフェインは大丈夫?身体への影響や適量は?

「粉末緑茶ってカフェイン量が多いの?」と気になっていませんか?

がんの予防や風邪予防、ダイエット効果など、様々な効果が科学的わかってきて緑茶の良さが見直されてきています。

その中でも、栄養素が高く注目されているのが粉末緑茶です。粉末にした茶葉を溶かして飲むため、普通のお茶のより多く栄養素が摂取できると言われています。

栄養素が高くなると心配になるのが、お茶に含まれているカフェインの量です。「カフェインをとりすぎると身体に悪いのでは?」と心配になってしまいますよね。

そこで今回は、粉末緑茶のカフェインについて詳しく解説します。適切な摂取量や身体への影響など、妊娠中の方への影響も見ていきましょう。

Contents

1.粉末緑茶に含まれるカフェインの身体への影響

まずはカフェインの身体への影響を見ていきましょう。

カフェインの一般常識

仕事中や勉強中など、集中したいときにコーヒーなどカフェインを摂取するという方も多いのではないでしょうか。この集中を引き出すのが、カフェインの覚醒作用です。

眠気をとったり疲れにくくしたりする効果があり、カフェインはコーヒーだけではなく、栄養ドリンクなどにも入っています。その他にも、利尿作用や代謝促進など、適量であれば身体によい影響があります。

また、消化促進効果もあるため、食事と一緒にお茶でカフェインを摂取すると効果的です。

一方で、多量に摂取してしまうと、身体へ悪影響を与えてしまうこともあるので注意が必要です。

必要以上に摂取すると中枢神経系を刺激してしまい、めまいが起きたり、心拍数の増加してしまう場合があります。また、交感神経が必要以上に高まって興奮してしまったり、不眠、下痢、吐き気などの症状を引き起こすこともあります。

粉末緑茶に含まれるカフェイン量

悪影響が心配なカフェインですが、粉末緑茶にはどれくらいの含まれているのでしょうか。

緑茶は種類によってカフェイン量が異なります。

粉末緑茶は、一般的に「煎茶」を挽いて粉状にしたものです。

この煎茶を一般的な急須で淹れる場合、湯呑み1杯(100ml)あたりのカフェイン量は20mg程度です。

しかし、カフェイン量が多い緑茶(100mlあたり)もあります。

  • 抹茶:約64mg
  • 玉露:約160mg

このように、カフェイン量が多い緑茶もあり、それに比べ煎茶のカフェイン量は少なめです。

ちなみに、コーヒーに含まれるカフェインは、100mlあたり60mg程度です。コーヒーと比べても煎茶のカフェイン量は三分の一程度と少ないです。

では、煎茶を粉末にした粉末緑茶はどうでしょうか?

商品にもよりますが、粉末緑茶1gをお湯に溶かして飲んだ場合、カフェインの量は約23mgです。

2.カフェインの1日の摂取量の目安は?

粉末緑茶のカフェイン量はそれほど多くないことがわかりましたが、数字を見てもそれが多いのか少ないのか、わかりにくいですよね。

1日あたりカフェインはどれくらいまでなら大丈夫なのでしょうか。

実は、日本ではカフェインの1日あたりの許容摂取量の規定がありません。そこで、海外の規定を参考にしてみましょう。

例えば、カナダは大人の体重1kgにつき5.7mg以内とされています。体重が50kgの大人の場合、285mgまでが許容摂取量です。また、オーストラリアでは、健康な大人は300~400mgまでが理想とされています。

これらの数値から、健康な大人1日あたりの摂取量は250~400mgまでがよさそうです。

粉末緑茶1gで粉末緑茶を10杯飲んだとしてもカフェイン量は230mgです。

さらに、緑茶にはカフェインの作用を穏やかにする「テアニン」というアミノ酸が含まれていて、コーヒーなど他の飲み物で摂取するより影響が少なめです。

これらのことを考えると、毎日何十杯ものお茶を飲むなど、極端な飲み方をしなければ、カフェイン量については問題がないでしょう。

3.妊娠中に粉末緑茶を飲んでも大丈夫?影響は?

カフェインの影響が特に気になる妊娠中の場合はどうでしょうか。

妊娠中でも適量であれば、カフェインを摂取しても問題ないといわれています。

先ほどのように海外の規定から考えると、健康な妊婦の1日あたりの許容摂取量は200mg程度です。例えば粉末緑茶を3杯程度飲んでも、カフェイン量は70mg以下なのでこの量であれば問題ないと言えるでしょう。

万が一、妊娠中に過剰にカフェインを摂取してしまった場合、どのような影響が考えるのでしょうか。

妊娠すると血液からカフェインを排出できる量が少なくなり、排出しきるまでに時間がかかり身体への影響が大きくなりやすいといわれています。このためカフェインを極端に多く摂取した場合、赤ちゃんの成長に影響し、発育障害や早産、死産の危険性が高まるという研究があります。

4.カフェインが入っていない粉末緑茶も!

「粉末緑茶を飲みたいけれど、カフェインはとりたくない」という方には、カフェインが入っていないノンカフェインタイプの粉末緑茶もあります。

この場合、注意したいのが「カフェインレス」と「ノンカフェイン」の表記の違いです。

  • 「カフェインレス」・・・通常よりカフェインが少ないもので、カフェインを含んでいます。
  • 「ノンカフェイン」・・・カフェインが全く入っていません。カフェインが入っていないものを飲みたい場合は、「ノンカフェイン」を選びましょう。

まとめ

粉末緑茶のカフェイン量は、悪影響を心配するほどではありません。1日何十杯も飲むというような極端な飲み方をしなければ大丈夫です。

カフェインの作用を穏やかにしてくれる成分も入っているため、コーヒーなどの他のカフェイン飲料より安心して飲むことができます。仕事や勉強に集中したいけれど、コーヒーはカフェインが強すぎるという場合には粉末緑茶がおすすめです。

妊娠中も少量であれば飲んでも問題ない場合が多いです。

ただし、カフェインの身体への影響は、体質なども大きく影響します。ここでご紹介したのは、あくまでも一般的な数値です。敏感な体質な方は、少量ずつから飲んで試してみることをおすすめします。

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